いつもブログを読んでいただき、本当にありがとうございます。
このブログでは普段、「自分を変えたい」「充実した日々を送りたい」という方に向けて、私の相棒であるA5サイズのシステム手帳を使った「心の筋トレ」や「自己対話」のヒントをお届けしています。
ただ、今日はいつもの手帳の書き方や、リフィルの紹介ではありません。
いつもブログを応援してくださっている皆さんに、私の「新しい挑戦」について、少し驚くかもしれないご報告をさせてください。
実は私、JNMA認定の「手帳コーチ」として活動する傍ら、もう一つの顔を持っています。
それは、運送業界の現場で「事故を防ぐリスクマネジメント」や「危険の芽を摘むリスクコントロール」に日夜奮闘する、安全管理の実務家としての顔です。
日本の物流という大動脈を最前線で支えるドライバーたちと向き合い、どうすれば悲惨な交通事故を未然に防ぎ、彼らを守ることができるのか。そんな重い課題と向き合う日々を送っています。
「手帳コーチ」と「運送業界の安全管理」。
一見すると、全く結びつかない別々の世界のように思えるかもしれません。
しかし、現場で安全教育の厚い壁にぶつかり、悩み抜いた末に私が辿り着いた答えは、まさにこのブログでずっとお伝えしてきた「手帳を通じた“内省”のメソッド」の中にありました。
今日は、手帳の力を誰よりも信じている私が、なぜ最新のAI(人工知能)を使った「ドライバー向けの安全教育システム」を自ら開発することになったのか。
個人の手帳術から生まれた、ちょっと熱苦しくて本気の挑戦のストーリーを、ぜひ聞いていただけたら嬉しいです。
※記事内で使用しているイメージ画像は、AIで作成された画像も含まれています。
【ご報告】手帳コーチの私が、運送業界向けの「AI安全教育システム」を作った理由
現場の苦悩:形骸化した教育と「変わらない心」

運送業界の現場では、日々さまざまなトラブルや事故のリスクと隣り合わせです。その中で、私をはじめとする現場の管理者を最も精神的に疲弊させているのが、「何度指導しても繰り返される、終わらない軽い事故」の存在でした。
バック時のちょっとした接触や、駐車場でのバンパーのへこみ。
事故を起こしたドライバーにヒアリングをすると、大抵は「気をつけていたんですが、たまたま死角に入っていて見えなくて……」と神妙な顔をして反省文を書き、「二度としません」と誓ってくれます。
私たち管理者も時間を割いて同乗指導を行い、KY(危険予知)シートを書かせ、悲惨な事故事例のビデオを見せて安全ルールの再確認を徹底します。
しかし、数ヶ月、あるいは半年も経てば、また同じようなパターンの接触事故を起こしてしまうのです。

「なぜ、何度怒っても響かないんだろう……」
「自分の指導方法が悪いのだろうか……」
悩み続ける中で、私はある残酷な現実に気づきました。
組織として真面目に取り組んでいたはずの安全教育が、現場では完全に「形骸化」してしまっていたのです。
毎月KYシート(危険予知シート)やヒヤリ・ハットシート(ヒヤリとしたりハッとした危険に繋がる事柄を見つけたり感じたりしたことを探して記入するシート)を感じたを書かせていても、ドライバーの心の中では「毎回の決まり事だから、適当にそれっぽいことを書いておこう」と処理されていました。
悲惨な事故の動画を見せても、「怖いなとは思うけれど、所詮は他の誰かが起こした事故だしな」と、どこか他人事で終わってしまっていたのです。
彼らが軽い事故を繰り返す本当の原因は、「運転技術の不足」ではありません。
「毎日通っている道だから大丈夫だろう」「ぶつけても保険で直せばいい」という、彼らの無意識下に深く根付いた「慢心」や「自分流の甘いルール(思考のクセ)」にありました。
いくら表面的な知識を詰め込み、「もっと気をつけろ!」と上から正論をぶつけてもダメなのです。
反省文には、上司を納得させるための“建前”しか書かれません。
ドライバー自身の根底にある意識が変わらない限り、日常の運転行動が根本から変わることは絶対にないのだと、私は痛感しました。
「やらされ感」が支配する教育では、人の心は1ミリも動かせない。
厚い壁にぶつかり、途方に暮れていた私を救ってくれたのは、他でもない、このブログで皆さんと一緒に続けてきた「あの習慣」でした。
気づき:現場に足りなかったのは「手帳と同じ“内省”」だった

壁にぶつかっていた私を救ったもの。
それは、私が毎日欠かさず行っている「手帳を開き、自分と向き合う時間」でした。
このブログを読んでくださっている皆さんなら、きっと分かっていただけるはずです。
人が自分を変えようとする時、誰かから「ここを直せ」「もっとちゃんとしろ」と正論を押し付けられても、なかなか素直には変われないですよね。
でも、手帳という真っ白な紙に向かって、自分の感情や思いを書き出していくうちに、「あ、自分ってこういう思考のクセがあったんだ」「本当はこうするべきだったな」と、自分自身でハッと気づく瞬間がある。
その「感情が動き、自分で気づくプロセス」こそが、人の行動を根本から変える最大の原動力になります。

現場で悩んでいた私は、ふと気づいたんです。事故を繰り返すドライバーたちに決定的に足りなかったのは、「もっと気をつけろ!」という上からの説論や、表面的な技術指導ではありませんでした。彼らに足りなかったのは、手帳を開く私たちのように、自分自身の心と深く向き合う「内省(自己対話)」の時間だったのです。
「車をぶつけてしまったら、その先の先の先で自分の人生や家族はどうなってしまうのか?」
「慣れからくる慢心に、自分自身で気づけているか?」
知識をいくら詰め込んでも、彼ら自身が自分の内面に潜む心のバグ(慢心や過信)に気づき、心がチクッと痛むような「内省」を経験しなければ、本当の意味で安全を“自分事”として捉えることはできません。
「私が手帳コーチとして伝えてきた『心の筋トレ(内省)』のアプローチこそが、形骸化した安全教育を打ち破る唯一の鍵になる!」
そう確信した私は、手帳術で培った「心と向き合うメソッド」を、運送業界の現場に持ち込めないかと模索し始めました。
しかし、ここでまた新たな壁が立ちはだかります。
24時間稼働し、多忙を極める運送会社の現場で、全員に手帳術を教え込み、管理者がドライバー一人ひとりの心の奥底まで付きっきりで対話していくことなど、現実的には不可能だったのです。
では、どうすれば現場に負担をかけず、ドライバーから質の高い「内省」を引き出すことができるのか?
その答えは、私たちの大好きな「アナログ」な手法と、最新の「テクノロジー」を融合させることにありました。
誕生:AI×アナログの融合『PDRL』

忙しい運送会社の現場で、全員とじっくり向き合って対話する時間を作るのは至難の業です。
そこで私は、「交通心理学」という学問の力と、最新の「生成AI(Gemini)」の圧倒的な分析力を掛け合わせることにしました。
そうして数え切れないほどの試行錯誤とテストを重ねて完成したのが、次世代ドライバー安全教育システム『PDRL(Professional Driver Reflection Log)』です。

名前に「Reflection Log(内省録)」と入っている通り、これは知識をテストするものではなく、ドライバー自身の「深い内省」を引き出すことに特化したプログラムです。
「なんだ、結局よくある最新のITツールか」
そう思われた手帳好きの皆さん、少し待ってください!
実はこのシステム、裏側では最先端のAIが複雑な分析を行っていますが、現場でドライバーが取り組むスタイルは、あえて「紙の質問シートを読み、マークシートにペンで記入して提出する」という、極めて古典的な【アナログ手法】を採用しています。
スマートフォンやタブレットを操作させることはありません。

なぜ、最新のAIシステムなのにわざわざ「紙とペン」を使うのか?
手帳を愛する皆さんなら、きっと深く共感していただけるはずです。
実証テストを繰り返す中で、デジタル画面を機械的にタップして進めるよりも、物理的に机に向かい、ペンを握って紙を塗りつぶす動作を伴う方が、人はより深く自身の内面と向き合い(内省し)、回答への真剣みが増すことがはっきりと分かりました。
私たちが手帳にペンで文字を書き出す時、自分の本当の気持ちに気づき、心が整っていくあの感覚と全く同じです。アナログな作業だからこそ引き出せる「自己対話の深さ」を、私はこのシステムから絶対に外したくなかったのです。
ドライバーは使い慣れた「紙とペン」で、静かに自分自身と向き合う。そして管理者は、回収したシートをAIに読み込ませるだけ。たったそれだけのシンプルな操作で、ドライバーの無意識下にある「思考のクセ」や、明日からの「具体的な指導の台本」が全自動で出力される仕組みを作りました。
手帳の持つアナログな温かさと、AIの客観的な分析力。
この2つが見事に融合したことで、どんなに忙しい現場でも、ドライバーの心に響く「本質的な対話」を生み出す環境を整えることが実現できました。
結論:心の筋トレを、個人の手帳から組織のインフラへ

次世代ドライバー安全教育システム『PDRL』は、単なる業務効率化のためのITツールではありません。
社会のインフラを最前線で支えるプロフェッショナルたちのための、本気の「心の筋トレツール」です。
私はこれまで、手帳という相棒を通して「自己対話(内省)」がいかに人生を豊かにし、自分を変える力を持っているかをお伝えしてきました。その力を、今度は個人の手帳の中だけで終わらせず、組織の安全を守る「インフラ」として現場に広げていきたい。そして、悲惨な交通事故をこの世から一つでも多く減らしたい。
これが、心の筋トレ手帳コーチであり、現場の安全管理者でもある私の、今の最大の目標であり、使命だと思っています。
運送業界という少し特殊な世界のお話でしたが、実はこの「形骸化した教育」や「人の意識を変える難しさ」は、どんな業界のマネジメントやチーム作りにも共通する深い悩みではないでしょうか。
もし、このブログを読んでくださっている方の中で、お仕事で部下の指導や組織の壁に悩んでいる方、あるいは「AIとアナログを融合させた自己対話システム」そのものに興味を持ってくださった方がいれば、ぜひ私が『note』で公開している記事も読んでみてください。
▼ なぜ「気をつけろ」では事故は減らないのか?根本原因にメスを入れた渾身の記事
この記事では、運送業界の現場に蔓延する「形骸化した安全教育」の根本原因に鋭くメスを入れ、ドライバーの行動レベルを根底から…
いつもの手帳のお話からは少し脱線してしまいましたが、最後まで私の「新しい挑戦」のストーリーにお付き合いいただき、本当にありがとうございました。
これからも、皆さんが充実した日々を送るための手帳術はもちろん、この大きな挑戦の進捗についても時々ご報告させてください。
引き続き、ココキンと「心の筋トレ手帳ブログ」をよろしくお願いいたします!


